投稿規程

2025年6月1日、この学術誌は著作権ポリシーを更新し、オープンなクリエイティブ・コモンズ・ライセンスを導入しました。これに伴って、”Instructions for Authors” が全面的に改定されました。

はじめに

Fundamental Toxicological Sciences(略称:Fundam. Toxicol. Sci.)は日本毒性学会が発行し日本中毒学会の後援を得て、医薬品、食品添加物、食品汚染物質、環境汚染物質、天然物成分およびその他の化学物質が示す毒性や様々な指標に与える影響、さらに、それら物質の安全性評価や研究手法など毒性学全般にわたる研究成果、および臨床毒性学研究(症例報告を含む)を掲載するオープンアクセスの電子学術雑誌です。掲載論文はpeer-reviewによって決定され、原則として投稿から2週間以内に採用または却下の判定が下されます。採用と判定され、かつ、掲載料が支払われた論文をJ-STAGEに公表します。本誌に投稿される論文は英語で執筆され、その内容が未発表及び未投稿で独創的な知見を含ものに限ります。

論文の種類

(1)
Original Article:独創的研究によって得られた新知見を含む論文。
(2)
Research Letter:公表する価値は十分あるもののOriginal Articleとしてはデータ的に不十分な研究成果、十分な考察や意義付けはできないが興味深い現象、ネガティブデータだが学術的重要性が高いと思われる知見などを掲載します(臨床毒性学に関するケースレポートも対象とする)。
(3)
Data Report:各種実験結果や化学物質等の環境中・食品中の濃度測定結果などで、十分な考察や意義付けはできないが資料的価値のある知見を掲載する。
(4)
Toxicomics Report:毒性や生体応答に関わる遺伝子および蛋白質に関する独創的な知見を掲載する。対象となる物質によって発現量が変動する遺伝子群(または蛋白質群)に関するデータ(DNAアレイ分析の結果など)や毒性発現に影響を与える遺伝子(または蛋白質)の同定などが該当する。DNAアレイ分析結果などは1つの物質について1論文、毒性発現に関わる遺伝子の同定は1つの遺伝子について1論文とすることができる。また、毒性に関わる遺伝子の新たな多型の発見や、既存の遺伝子多型と薬効等との関連性を検討した結果(ネガティブデータでも可)なども掲載対象とする。本論文種は情報提供を目的としたものなので、考察や意義付けが充分にされていなくても良い。
(5)
Review及びMinireview:興味深い最新の知見を全般的に紹介する総説をReviewとし、主として著者らの最近の研究を紹介する総説をMinireviewとする。
(6)
Invited Review 及び Invited Article:編集委員会は、その分野の専門家であり、興味深い研究成果を挙げている研究者にInvited ReviewまたはInvited Articleを執筆するよう依頼することができる。Invited Review及びInvited Articleは担当編集者によって依頼され、査読される。必要に応じて、担当編集者は他の査読者を任命することができる。著者はAPCを請求されない。

原稿の提出

原稿はオンライン投稿システム(SciEd,https://www3.e-kenkyu.com/fts-scied/)から投稿すること。その他の方法による投稿は受け付けない。投稿原稿はMicrosoft WordファイルまたはPDFファイルに限る。表および図は本文の末尾に貼り付け、一つのファイルとして投稿すること。本文と図表が別ファイルになっている論文の投稿は受け付けない。投稿時に原稿と別にカバーレター(日本語可)を添付することができる。初めて利用する場合は、原稿を投稿する前にアカウントを作成する必要がある。

投稿時には、原稿の第1頁(表題ページ)に下記の中から該当するカテゴリー(5つ以内)を選んで、関連性の高いものから順番に記号を記載すること。臨床研究の論文についてはD15を選択すること。

A1 医薬品 A5 トキシン A9 発がん性物質
A2 農薬 A6 食品添加物 A10 内分泌攪乱物質
A3 金属 A7 食品汚染物質 A11 ナノマテリアル
A4 工業用化学物質 A8 環境汚染物質 A12 放射線
B1 脳神経系 B5 感覚器 B9 生殖器
B2 肝臓 B6 消化器 B10 胎児
B3 腎臓 B7 呼吸器
B4 皮膚 B8 循環器
C1 一般毒性 C5 行動毒性 C9 薬物依存性
C2 生殖毒性 C6 免疫毒性 C10 細胞毒性
C3 遺伝毒性 C7 発達毒性 C11 酸化ストレス
C4 発がん C8 薬毒物中毒 C12 炎症
D1 蓄積・排泄  D6 毒性病理学 D11 毒性試験法
D2 キネティクス D7 毒性生化学 D12 分析法
D3 薬物代謝 D8 分子毒性学 D13 トキシコミクス
D4 毒性発現機構 D9 毒性関連遺伝子 D14 統計解析法
D5 生体(細胞)応答 D10 安全性評価 D15 臨床毒性学

原稿の作成

A4判に上下左右に2cmの余白を取り、11ポイントの活字でシングルスペースで記述する。表題頁を1頁として頁数の通し番号を頁の下部中央に記す。

(1)
第1頁(表題ページ)に表題、著者名、所属機関名とその所在地、論文種別、running title(スペースを含めて70文字以内)、カテゴリー(下記3参照)を記す。次いで日本語で、連絡著者の氏名、所属機関及び住所、電話番号、E-mailアドレス(必須)を記載し、さらに、英文チェックを受けたネィティブスピーカーの氏名(または会社名)及び住所を記入する。
(2)
第2頁に250語以下のアブストラクト及び3~6語のキーワードを記す。アブストラクトは改行せず、Method, Resultsなどのサブタイトルは付けない。
(3)
第3頁以後に Introduction, Materials and Methods, Results, Discussion, Acknowledgments, Conflict of interest, Referencesの順番で本文を記述する。Resultsと DiscussionをまとめてResults and Discussionとして記述してもよい。
(4)
略語:初出時に一旦スペルアウトし、その直後に略語を( )内に示し,以下その略語を用いる。
(5)
単位:次のように使用する. μm, mm, cm, m, μg, mg, g, kg, μL, mL, L, mmol, mol, μM, mM, M, ppm, mol/L, mg/mL, %, sec, min, hr, S.D., S.E., s.c., i.c., i.m., i.v. ,i.p., p.o., Bq, Sv, Gy, dpm, ℃.
(6)
使用した試薬及び機器:会社名、都市(州)、国名を記載する。
(7)
表:本文と同じワープロソフトを用いてA4判の大きさで作成し,アラビア数字で一連の通し番号を付ける(例、Table 1.)。タイトルは表の上部に、注釈は表の下部にそれぞれ直接記入する。
(8)
図:著者の作製した図をそのまま版下に用いる。図の原稿は1つずつA4判1ページに収まるように作成し,アラビア数字で一連の通し番号をつける(例、Fig. 1.)。 図のタイトルおよび注釈は別紙にまとめてLegendsとして記載する。
(9)
文献の引用:本文中に文献を引用する際は、著者名および年号を( )内に記す[例、(Smith, 1999)または(Jones and Cohen, 2003)].著者が3名以上の場合は筆頭著者のみを表示する[例、(Smith et al., 2004)]。引用した論文はアルファベット順に並べて論文末尾にReferencesとして一覧表示する。記載順序は、雑誌の場合は著者氏名、年号、論文名、雑誌名の略称、巻、頁とし、単行本の場合は著者氏名、年号、論文名、書名、編著者名、頁、発行所、所在都市名とする。雑誌名の略称は、その雑誌が定めているものがある場合はそれを用い、それ以外はChemical Abstractに準ずる。

 
(例)
Kennedy, M.L., Smith, J.K. and Jones, W.T. (2005) : The pharmacokinetics of methylmercury in new born rats. J. Toxicol. Sci., 30, 126-135.

Steel, J.M. and Whiteny, M.C. (2003) : The effect of diethylstilbestrol on reproductive system in rat offspring. In Toxicology of Diethylstilbestrol (Walton, W.H., ed.), pp.551-564, Thomson Press, New York.

カバーレター

投稿時に、カバーレターに研究の目的と成果、および得られた成果の意義・重要性を簡潔に記載すること(日本語可)。APC免除を申請する場合は、その旨をカバーレターに含める必要がある。

謝辞(Acknowledgments)

論文の作業または準備を支援したが、著者の資格がない人(著者のセクションで定義)がいる場合は謝辞を述べることができる。

助成を受けた研究費(Funding)

投稿論文の研究に関するすべての資金源を資金調達セクションに記載する必要がある(助成金ごとに、受領機関、資金提供機関、助成金番号、および資金提供機関の所在地(都市と国)等を可能な範囲で記載すること)。

利益相反の開示(Conflict of Interest)

投稿論文の全ての著者は、研究の結果や解釈に影響を及ぼす可能性のある金銭的利害関係について開示する必要がある。利益相関に該当しない場合は、“The authors declare no competing interests.”と記載すること。

データの利用性に関する声明(Data Availability Statement)

研究データの結果を報告する原稿にData Availability Statementを含めることを奨励する。Hrynaszkiewicz et al. (2020, http://doi.org/10.5334/dsj-2020-017) に従い、ステートメントには、原稿のデータがどこにあるか、および(該当する場合は)データに直接リンクする場所に関する情報を含める必要がある。研究データが公開されていない場合は、データにアクセスするための条件をこの項に記載する必要がある。このような場合に推奨される記述例は次のとおりです:“The data in this study are included in the article/supplementary materials. Contact the corresponding author(s) directly to request the underlying data.”

各著者の貢献情報(Author Contribution Statement)

著者は、CRediT (Contributor Roles Taxonomy)に従って各著者の貢献に関する声明を記載する必要がある。各著者の貢献は、14の CRediT カテゴリーのうちの1つ以上を使用して説明すること。

記載例('Author' を実際の著者名に置き換えること)
Conceptualization: Author 1.
Funding acquisition: Author 1.
Investigation: Author 1, Author 2.
Supervision: Author 1.
Visualization: Author 3.
Writing – original draft: Author 1, Author 2, Author 3.
Writing – review & editing: Author 1, Author 2.

ヒトまたは動物を対象とする研究

ヒトまたは動物を対象とする研究は、倫理に関する承認を取得して、遵守したことを宣言する必要がある。投稿論文がこれらに関連しない、または適用されない場合、著者はこの項の見出しの下に“Not applicable”と記載すること。

論文公表に対する被験者の同意

著者は、ヒトを対象とする関連研究について、被験者からインフォームドコンセントを得たことを宣言する必要がある。投稿論文がこれらに関連しない、または適用されない場合、著者はこの項の見出しの下に“Not applicable”と記載すること。

補足資料(Supplementary material)

補足資料とは、論文で述べられた研究成果や方法について読者が理解を深めるのに役立つデータやその他の資料で、論文の一部ではない従属的なファイル(補足資料の提出は必須ではない)。補足資料はPDF形式のデータおよび/またはテキストで構成され、受理された論文とともにオンラインで公開される。

補足資料は査読の対象となるため、著者は投稿論文とともに最終版の補足資料を提出しなければならない。補足資料にはアラビア数字を用いて通し番号を付け(Table S1, Table S2, Fig. S1, Fig. S2, etc.など)、タイトルと簡単な説明を記載する。補足資料は論文原稿とは別のPDFファイルとして論文投稿時に提出すること。

論文が受理された後の補足資料の変更は認められない。なお、詳細な実験プロトコル、分析方法、生データ、および論文に関連するその他の資料を、「J-STAGE Data」(下記「J-STAGE Data」の項参照)を利用して公開することが推奨されている。著者は、編集委員から要求があった場合、これらの資料を提出しなければならない。

受理された原稿

採用された原稿は、出版前に本誌の制作チームによってコピーエディットされ、タイプセットされます。受理された原稿に関するすべての連絡は、責任著者との間で行われます。

著者校正

校正は投稿著者に送られる。著者は1週間以内に確認して返送する必要がある。植字の誤りや脱落などの基本的な修正のみが可能で、校正段階での過度の変更は認められない。

本誌およびその倫理ポリシー

原稿を投稿する前に、著者は本誌のポリシーを読み、遵守していることを確認する必要がある。本誌は、編集委員がこれらのポリシーに準拠していない可能性があると判断した場合、原稿をレビューなしで拒否または撤回することがある。

投稿論文は、原稿が以前に(一部または全部が任意の言語で)出版または印刷されておらず、他の場所での出版が検討されていないこと。

著者は、関連する原稿が検討中、印刷中、または他の場所で出版されている場合、編集委員に通知する必要がある。なお、フリーアクセス可能なプレプリントサーバー上で原稿が入手可能であっても、それは先行出版を意味するものではない(「プレプリント」を参照)。

本誌への掲載適性について最終決定が下される前に、著者が原稿を他の場所に投稿することを選択した場合は直ちに原稿を取り下げなければならない。

投 稿

本誌に原稿を投稿する際には、全ての著者がその内容が事実であることを保証し、投稿に同意していなければならない。

オリジナリティー

投稿原稿はその内容がオリジナルでなければならない。本誌は、iThenticateの盗作ソフトウェアを使用して原稿中にオリジナルでない資料が含まれるか否かをスクリーニングする場合がある。本誌に原稿を投稿することは、著者がこの審査に同意したことを意味する。許容できないレベルのオリジナルでない内容を含む原稿は、編集委員の裁量で拒否または撤回される場合がある。

プレプリントサーバーでの公開

研究の広範な普及を支援するために、本誌は 著者に、本誌への投稿前または投稿と並行して、コミュニティが認めたプレプリントサーバーに研究原稿を公開することを奨励する。この方針は、投稿原稿のオリジナルバージョンにのみ適用され、査読者のコメントに応じて改訂された原稿、採用となった原稿、または公開された原稿は、プレプリントサーバーに掲載できない。その代わりに、公開された原稿へのリンクをプレプリントサーバーに掲載することができる。

なお、著者はプレプリントサーバーに原稿を投稿する際に、自分の作品の著作権を保持する必要がある。

また、本誌に投稿された原稿の新規性評価の際に、編集委員は本誌への投稿日以降(または、プレプリントサーバーへの掲載日から4か月以内に本誌に投稿された場合は、投稿された原稿がプレプリントサーバーに掲載された日以降)にコミュニティが認めたプレプリントサーバーに掲載された他の原稿の影響を受けない。

著者資格

原稿を投稿する際には、全ての著者が自身の名前が著者リストに含まれていることとその著者順を確認していなくてはならない。原稿提出後の著者リストの変更(著者の追加や削除、著者順の並べ替えなど)は、すべての著者と編集委員の承認を得る必要がある。
著者は、International Committee of Medical Journal Editors(ICMJE)の‘Defining the Role of Authors and Contributors’に関する勧告を考慮することが推奨される。ICMJEは、著者が次の4つの基準に基づいていることを推奨している。
  1. 論文の構想またはデザイン、または作品のデータの取得、分析、または解釈に実質的な貢献をした。
  2. 原稿の作成に関与したか、重要な内容について批判的に原稿を修正した。
  3. 投稿用の原稿の最終版を承認した。
  4. 研究のあらゆる側面について責任を負うことに同意した。
以上の4つの基準をすべて満たした研究者は、その論文の著者になるべきである。4つの基準を満たさない研究者は論文の著者となるべきでないが、代わりに謝辞の欄に記載することができる。

なお、著者は、「各著者の貢献情報」の項に従って、各著者の貢献内容を特定する必要がある。

大規模言語モデル(LLM)や人工知能(AI)ツールなど、公開されているさまざまなサービスは上記の要件を満たしていないため、論文の著者としてリストすることはできない。

データの改ざん、データ捏造、画像の完全性

著者はデータを改ざん、捏造してはならない。著者は画像をデジタル処理または加工することができるが、その調整は最小限にとどめ、画像全体に適用され、論文にその旨が明確に記述されている場合に限る。論文中のすべての画像は、その元となったデータを正確に反映していなければならない。著者は、画像内の個々の部分を移動、削除、追加、または強調してはならない。編集委員は、著者に対して未加工のオリジナル画像を要求する権利を有する。要求された画像が提供されない場合、原稿は不採用または撤回されることがある。

著作物の複製

原稿に著者自身の著作権で保護されていないものが含まれている場合、著作権所有者の許可を得て複製しなければならない。

原稿に既発表の資料が含まれている場合、著者は著作権者および原著作物の出版社から複製許可を得て、原稿の中で原著作物を引用しなければならない。

本誌への初回投稿時には、すべての複製許可のコピーを原稿に添付しなければならない。

データおよび資料の利用可能性

公開リポジトリや市販メーカーなど、一般に入手可能なデータおよび資料の出典を、適宜、アクセッション番号や企業の詳細を原稿に記載することにより開示しなければならない。

著者は、補足資料あるいはJ-STAGE Data(次節参照)に公開されているデータへのリンクによって、自身のデータおよび資料を読者が利用できるようにすることができる。それらのデータは、査読の過程で編集委員および査読者がすべて利用できるようにし、論文掲載日までに一般公開されるよう配慮しなければならない。著者は、本誌に掲載された日から少なくとも3年間はデータセットを保存すること。

本誌は、著者が原稿に記載されたデータ、材料、実験プロトコルを共有するための読者等からの合理的な要求を認めることを推奨する。

J-STAGE データ

本誌では、論文の基礎となるデータ・資料を、科学技術振興機構が運営するデータリポジトリ「J-STAGE Data」で公開することを推奨している。

J-STAGE Dataは、補足資料(Supplementary materials)とは異なり、独自のDOIを持ち、リンク先の論文とは独立して公開される。そのため、論文の補足データとしてだけでなく、著者の指定する条件下で読者はデータを論文とは別に共有・再利用することが可能である。

J-STAGE Dataへのデータ掲載を希望する著者は、オンライン投稿システム(SciEd)を用いて投稿論文と共にデータを編集部に送付すること。データは論文共に査読者による審査を受ける。論文と共にデータが採用と判定された場合、著者自身がデータをJ-STAGE Dataにアップロードする必要がある。J-STAGE Data の専用URLへのログイン方法は論文採用時に通知する。J-STAGE Dataに含まれるデータは、Creative Commons CC BY (4.0) International Licenseの下で公開されており、著作権は著者に帰属する。

動物実験・ヒトを対象とした実験

ヒトまたはヒト由来試料を用いた実験を記述した原稿の著者は、その実験がヘルシンキ宣言、その改訂版、および著者の所属機関によって承認されたガイドラインに具現化された原則に従って実施されたことを明記しなければならない。該当する場合、著者は、研究への参加および研究の公表に関して、被験者からインフォームド・コンセントを得るための手順を説明した文章を原稿に含めなければならない。データ、図表およびその他の情報は、被験者を特定できないように十分に匿名化しなければならない。さらに詳しいガイダンスは、Journal of Clinical Toxicology から入手できる。

動物または動物由来試料を用いた実験について記述した論文の著者は、その実験が著者の所属機関により承認されたガイドラインに従って実施されたことを証明しなければならない。

試料収集

考古学的、地質学的、古生物学的、野生生物学的標本またはサンプルの収集を記述した論文は、その出所と収集方法に関する詳細な情報を含めること。著者は、研究の実施に関連する倫理指針、現地の法律、採集許可について、論文に記述しなければならない。

臨床試験登録

本誌は臨床試験登録に関するICMJEの方針(ICMJE Policy on Clinical Trials Registration)を遵守する。この方針では研究結果の公表を検討する条件として、すべての臨床試験を最初の被験者登録時またはそれ以前に、公的な臨床試験登録機関に登録することを推奨している。臨床試験を含む論文には、臨床試験の登録番号と臨床試験登録機関の名称を記載しなければならない。

報告ガイドライン

本誌は、著者にEQUATOR Network's Reporting Guidelines for Health Researchに従うことを求める。研究の種類には、無作為化試験、観察研究、システマティックレビュー、症例報告、質的研究、診断・予後研究、経済評価、動物前臨床試験、試験計画書などが含まれるが、これらに限定されるものではない。

人工知能(AI)ツールの使用

著者資格とAIツールに関するCOPE見解声(COPE Position Statement on Authorship and AI tools)に従い、著者はMaterials and Methodsで、生成的または非生成的人工知能(AI)ツール(大規模言語モデル、LLMとしても知られる)の使用を開示し、その内容を完全に記述しなければならない。これには、データの収集や分析、原稿で使用する画像や図表の作成や修正、原稿の全部または一部の執筆にAIツールを使用した場合を含むが、これらに限定されない。著者は、どのツールをどのように使用したかを記述しなければならない。一般的に、ジェネレーティブAIツールの使用は、その使用が研究デザインや手法の不可欠な部分である場合にのみ認められる。それ以外の使用については、編集委員がケースバイケースで審査する。どのような場合でも、著者は投稿原稿の内容すべてに責任を持たなければばらない。

著者は、AIによって生成されたコンテンツの著作権について、現在も懸念があることを認識しておく必要がある。著者は、本文書の「著作物の複製」セクションの指示に従って、関連する法令およびその他の著作権法を遵守しなければならない。

スペルチェックや文法チェックなど、原稿の読みやすさを向上させるために非生成AIツールを使用することは認められる。

なお、査読者および編集委員は、公開前の原稿をAIツールやサービスにアップロードしてはならない。

競合利益および利益相反

透明性を確保するため、本誌はすべての著者に、投稿原稿に関連する利害の対立や競合を申告するよう求めている。利益相反とは、著者が研究を公平に実施または報告する能力に影響を及ぼす可能性のある状況が実際に存在する場合、認識されている場合、または潜在的に存在する場合をいう。潜在的な利益相反には、競合する商業的または金銭的利益、商業的提携、コンサルティングの役割、株式または持分の所有などが含まれる(ただし、これらに限定されない)。
著者は、論文の謝辞の欄に、自分の研究に対するすべての資金源を記載すること。

守秘義務

本誌はすべての未発表原稿の秘密を厳守する。本誌に論文を投稿することにより、著者は(編集部、編集委員、査読者からの)原稿に関するすべての情報の秘密を厳守することを保証する。

セルフ・アーカイブ(グリーン・オープンアクセス)方針

セルフ・アーカイブ(グリーン・オープンアクセス)とは、著者がオンライン・リポジトリに論文のコピーを預けることを可能にするものである。CC BY 4.0ライセンスの下で本誌に掲載された作品については、ライセンスの条件、および本文書の他の箇所に記載されているその他の著作権要件が遵守されている限り、著者(またはその他の者)は、本誌に掲載された直後から、論文の一部または全部を機関リポジトリにアップロードすることができる。リポジトリの論文ページには論文のDOIへのリンクが含まれていなければならない。

長期デジタルアーカイブ

J-STAGEは、本誌を含む完全なデジタルライブラリーをダークアーカイブとしてPorticoに保存しているのでJ-STAGEが利用できなくなった場合は、Porticoで公開・利用が可能である。

広告ポリシー

本誌は、論文ページ、本誌ウェブサイト、その他の場所での広告を受け付けていない。

査読プロセス

編集・査読プロセス

本誌は二重匿名査読を採用しています。原稿が本誌に投稿されると、編集長が最初の審査を行います。本誌の基準に合わない原稿や掲載にふさわしくないと判断された原稿は、査読なしで却下される。編集委員長は残った原稿をそれぞれ編集委員に割り振り、編集委員が査読を担当する。編集委員は2人以上の適切な査読者を選び、原稿の評価を依頼する。査読者レポートの提出期限は1週間である。

査読者の報告書が受理されると、編集委員は原稿の修正が必要かどうかを判断する。原稿の修正を求められた著者は2週間以内に修正を行わなければならない。編集委員は修正原稿を査読者に送りフィードバックを求めることもできるし、著者が元の原稿のコメントにどれだけ忠実に従ったかを独自の判断で評価することもできる。その後、編集委員が本誌への掲載可否について最終判断を下す。編集委員長は必要に応じて仲裁役を務める。

査読者の選定、時期、提案

査読者は、その分野の専門知識、評判、他者からの推薦、および/または本誌の査読者としての過去の経験に基づいて選出される。査読者は、査読の依頼を受けてから1週間以内に最初の査読を提出するよう求められる。遅れることが予想される査読者は、できるだけ早く編集部に連絡すること。

本誌に原稿を投稿する際、著者は査読プロセスに参加させたい、あるいは参加させたくない査読者を提案することができる。編集委員はこれらの提案を検討することはできるが、それに従う義務はない。査読者の選定、招聘、割り当ては編集委員の独自の裁量に委ねられる。

査読者からの報告

査読者のコメントは原文のまま著者に伝えるのが本誌の方針である。ただし、不快な表現、機密情報、掲載推奨事項が含まれている場合、編集委員は査読者に相談することなく、査読者のコメントを編集する権利を有する。

採択基準

原稿が本誌の要件を満たし、毒性学の発展に貢献し得ると判断できる場合、編集委員は本誌への掲載を推薦することができる。

本誌に掲載される論文は、以下の条件を満たしていなければならない。

  • 本誌の対象分野内であること
  • 新規性があり、独創的であること
  • 技術的に厳密に実施された研究の記述であること
  • 本誌の読者にとって関心の高いもの
  • その分野に重要な知見を追加するものであること

編集の独立性

日本毒性学会は、本誌の編集委員会に編集上のすべての決定に関する完全かつ唯一の責任を委ねている。ただし、編集プロセスに重大な支障が生じた場合はこの限りではない。

編集上の決定は、論文の科学的価値のみに基づいて行われ、本誌のその他の利害とは完全に切り離して行われる。論文が本誌に掲載されるか否かの判断に際して、著者の論文掲載費支払能力は一切考慮されない。

異議申し立て

編集上の決定が誤ってなされたと考える著者は、編集委員会に異議を申し立てることができる。異議申し立ては、査読者や編集委員の誤解や誤りに関する詳細な証拠を著者が提出した場合にのみ考慮される。異議申し立ては編集委員長によって慎重に検討され、編集委員長の決定が最終決定となる(原則としてCommittee on Publication Ethics (COPE)のガイドラインに従う)。

査読における守秘義務

本誌は、すべての未発表原稿の守秘義務を維持する。編集委員および査読者は、以下の行為を行わない。

  1. 合理的な開示請求がない限り、査読者の身元を開示しない。
  2. 原稿またはその査読に直接関与していない人物と、原稿またはその内容について議論しない。
  3. 自身の研究または論文作成において、原稿のデータまたは情報を使用しない。
  4. 査読プロセスから得た情報を、自分自身または他者の利益のために使用すること、あるいは個人または組織に不利益をもたらすことをしない。
  5. 論文の内容を、AIツールや公開プラットフォームに共有またはアップロードしない。

さらに、査読者は、編集委員から許可を得ることなく、論文の著者に自身の身元を明かしたり、他の誰かを査読に関与させたり(例えば、ポストドクターや博士課程の学生)してはならない。

査読における編集委員と査読者の利益相反

編集委員または査読者が原稿を評価する際に、公平な判断を下す能力に影響を及ぼす可能性のある状況が実際に存在する場合、認識されている場合、または潜在的に存在する場合、利益相反が存在することになる。このような状況には、著者と個人的または仕事上の関係がある、著者と同じテーマで研究している、または著者と直接競合している、著作物またはその出版物に金銭的利害関係がある、または原稿の旧バージョンを見たことがあるなどが含まれる(ただし、これらに限定されない)。

本誌の査読者および編集委員は、原稿を扱う際に利益相反を申告する義務がある。利益相反を申告した編集委員または査読者は、当該原稿の担当から外れ、別の編集委員または査読者と交代する。

編集委員は、査読者を依頼する際に利益相反を回避するよう努めるが、潜在的な偏見を特定することは常に可能であるとは限らない。

正誤表と撤回

本誌は、公開された文献の完全性を維持することの重要性を認識している。
公開済みの論文に誤りがあった場合、正誤表(Erratum)を発行することによって訂正できる。正誤表は、公開済み論文の科学的完全性、著者の評価、または本誌自体に重大な影響を与える誤りを記載するものである。掲載論文の訂正を希望する著者は、担当編集委員または編集部に、誤りの詳細と訂正内容を連絡すること。

共著者の間で訂正内容について意見が一致しない場合は、編集委員長が編集委員会または外部の査読者に助言を求めることができる。正誤表が公開された場合、反対意見のある著者は本文中に明記される。無効または信頼性の低い結果や結論を含む掲載論文、他の出版物で既に発表された論文、または、行動規範(研究倫理や出版倫理を含む)に抵触する掲載論文は、撤回(Retraction)される場合がある。公開済みの論文が撤回されるべきであると考える個人は、懸念事項の詳細をすべて記載の上、本誌編集部に連絡すること。

編集委員長はさらに調査を行い、掲載された論文の著者に連絡を取り、回答を求める。撤回について共著者の意見が一致しない場合、編集委員長は編集委員会または外部の査読者に助言を求めることができる。撤回が公表される場合、反対意見のある著者は本文中に明記される。

正誤表(Errata)または撤回(Retraction)の掲載の決定は、編集委員長の単独の裁量に委ねられる。

論文の著者としての編集委員

編集委員長を含む本誌編集委員会のメンバーで、投稿論文の著者である者は、査読プロセスから除外される。本誌のオンライン投稿システム(SciEd,https://www3.e-kenkyu.com/fts-scied/)内では、著者として原稿を見ることはできるが、編集委員として原稿を見ることはできない。

本誌の編集委員が執筆した原稿は、他の原稿と同様に、高水準の査読の対象となる。

倫理違反の申し立てへの対応

本誌は、倫理違反の申し立てに対して、本誌独自の方針および可能な場合はCOPEのガイドラインに従って対応する。

著作権、オープンアクセス、掲載料

著作権およびライセンス

2025年6月1日、本誌は著作権ポリシーを更新し、オープン・クリエイティブ・コモンズ・ライセンスを導入する。2025年6月1日以降に投稿される原稿については、著者は著作権を保持したまま、日本毒性学会にクリエイティブ・コモンズ・ライセンスによる論文掲載許諾書を提出する: CC BY 4.0 (Attribution 4.0 International)。このライセンスは、適切なクレジットを付与する限り、営利目的であっても論文の共有や翻案を認める。

2025年6月1日以前に投稿された記事の著作権は本会に帰属する。このような論文の再利用には許諾が必要であり、編集委員長または編集部に連絡することで許諾を得ることができる。

資金提供団体によっては、資金提供された論文を特定のクリエイティブ・コモンズ・ライセンスの下で公開することを要求する場合がある。本誌に投稿する前に、関連する資金提供団体に確認し、義務に準拠していることを確認すること。

論文処理費用(APC: Article processing charges)

学術雑誌の出版には、査読の管理・実施、コピー編集、組版、オンラインホスティングなど、多くの費用がかかります。これらの費用を賄うため、著者(またはその代理人)には掲載料(APC)の支払いをお願いしています。なお、投稿料は徴収しない。

本誌は下表のAPCを請求する。採用された論文の著者には、公開前にAPCの請求書を送付する。カラー図表の追加料金なし。

Article type Price (USD) Price (JPY)
Original Article $530 ¥80,000
Review $630 ¥95,000
Data Report $630 ¥95,000
Minireview $630 ¥95,000
Research Letter $480 ¥73,000
Toxicomics Report $480 ¥73,000
注意事項
  • 責任著者の居住国が日本の場合は、日本円(JPY)で請求されます。それ以外の国の場合は、米ドル(USD)での請求となります。
  • 日本国内に居住する著者には、別途消費税(10%)が加算されます。

APC免除ポリシー

対応著者がResearch4Lifeの「グループA」に属する国の研究者である場合、APCの免除が適用されます。また、経済的な困難を証明できる著者から原稿投稿前に免除申請があった場合はそれを検討しますので編集委員長または編集部に申請してください。論文審査が開始された後の申請は考慮されません。

問い合わせ

お問い合わせは、下記までご連絡ください。

Fundamental Toxicological Sciences編集部
株式会社 センキョウ
〒983-0035
宮城県仙台市宮城野区日の出町二丁目4-2
TEL(022)236-7161(代)
FAX(022)236-7163
fts-ed@fundtoxicolsci.org

更新日: 2025 年 6 月 1 日

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